TOPBMW MINI(R60)の冷却水漏れサーモスタット交換

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BMW-MINI(R60)の冷却水漏れサーモスタット交換

冷却水漏れサーモスタット交換


冷却水のタンクです。
BMW-MINI(R60)には冷却水に悩まされました。
新車で買ってから何度か冷却水の漏れが発生しました。
以下冷却水トラブルの歴史です。

2013年3月:新車で購入
2014年1月:
車体下に冷却水漏れ発見→ウォーターポンプ交換(無償修理)
2015年1月:冷却水タンクにてMAXからMINまで減っているのを確認→冷却水補充
2015年4月:
車体下に冷却水漏れ発見→オイルフィルターハウジングのガスケットからの水漏れ(無償修理)
2016年2月:冷却水タンクにてMAXからMINまで減っているのを確認→冷却水補充
2019年1月:冷却水タンクにてMAXからMINまで減っているのを確認→冷却水補充
2020年10月:冷却水タンクにてMAXからMINまで減っているのを確認→冷却水補充

という状況でした。
冷却水を補充しているポイントでは車体下に漏れた後はなく、
なくなった冷却水はどこに行っているのだろう?と不思議でした。
そして今回です。

2021年11月:車体下に冷却水漏れ発見→冷却水タンクを見ると空になっていました!
慌てて、冷却水を補充するも、30分くらいの走行でMAXからMINまで減るスピードで、
車体を一晩放置すると車体下に冷却水の漏れたあとができました。

これは、やばいということで、ネットで検索すると
「MINI R60 クロスオーバー 冷却水漏れ」
で結構ヒットします。

原因は
「サーモスタット」と出てきます。
サーモスタットの位置
サーモスタットの位置はエンジンの左横にあります(写真の矢印の先)
その下にはミッションがあります。
冷却水が漏れる原因

写真はサーモスタットを取り外した写真ですが、
よく見るとサーモスタットのすぐ下にミッションがあります。
写真でもミッションの上に緑の冷却水が見えると思いますが、
冷却水が漏れると、写真のようにミッションの上に出てきます。
写真は大量に出ていますが、少し漏れているときは
ミッションの上に冷却水が溜まり、ミッションとエンジンの熱で
すぐに蒸発するために車体下に漏れて来ないのです。
そのために、冷却水が減るけども、どこにも漏れていないという
現象が発生します。

サーモスタットの交換に必要なもの

交換する前に冷却水とサーモスタットを用意する必要があります。
はっきり言って冷却水はなんでもいいです。しいて言えば、薄めずに
そのまま利用できるタイプがいいです。2リットル以上使いますので
4リットル用意しました。2つで1000円程度です。
純正だと5000円以上します。
サーモスタットも純正品は2万円以上しますので、
純正同等品で6000円くらいです。

新しいサーモスタットはセンサーが一つ増えています。
なので、この配線も用意する必要があります。
このセンサーは1500円くらいです。
純正品は6000円くらいします。

交換に必要な最低限のパーツは以下の通りです。

・冷却水(約4リットル):約1200円
・サーモスタット(純正同等品):約6000円
・ハーネス:1500円

合計は8700円程度です。

サーモスタットの取外し

最初に忠告です。この作業は非常に困難です。
作業に自信のある方、工具をある程度持っている方限定です。

まずは、サーモスタットにたどり着くための邪魔なパーツを
取り外します。矢印のパーツを取り外します。

・ラジエター冷却水タンク
・ターボへのパイプ
・エアクリーナーパイプとエアクリーナーボックス

矢印の不要なパーツを取り外しました。
これらのパーツの取外しの説明は割愛します。
ここまでの作業が簡単にできる人でないと、ここからの作業は
非常に困難です。3つの難関があります。

@ハーネスの受けの取外し
A5つのパイプの取外し
Bサーモスタット裏のピンの取外し
早速パイプを取り外した写真ですが、用意したサーモスタットを見ながら
サーモスタットに接続されている5本のホースを取り外します。
パイプのクリップが非常に硬くて、作業がしにくい場所です。
よく見て作業ができそうか確認してください。
簡単ではありません。
クリップ外しを持っていても非常に難しい作業です。

パイプを外す作業も大変なのですが、
パイプを外すためにさらに、2つの難関があります。

@ハーネスの受けの取外し
パイプを取り外すためにサーモスタットに取り付けているハーネスの受けを
取り外さなくては行けません。しかし、このハーネスの受けがなかなか外れません。
単純に差し込んでいる竹なのですが、裏に爪があるので爪を押さえながら抜きます。
裏の爪を押さえるのが非常に困難です。

Bサーモスタット裏のピンの取外し
下の写真ですが、すべてのパイプが外れたら、あとはサーモスタットのボルトを
3本外して引き抜くだけなのですが、下の写真の赤丸の部分にピンがあります。
このピンを引き抜く必要があります。手も入りにくい場所でピンを引き抜くのは
至難の技です。(ピンをつけるのはさらに困難です。)


これは、サーモスタットを取り外した状態です。
ここまでの作業で4時間はかかりました。
非常に難しい作業です。
右が取り外したサーモスタットで、左が新品です。
センサーが一つ追加になっているのと、コネクタ部の形状が違います。
取り外したサーモスタットをよく見ると!やはり!


赤丸を拡大するとこうなっていました。
ここは継ぎ目です。継ぎ目から冷却水が漏れた跡があります。
ここから漏れていたのですね。こんな部分に継ぎ目があるのが悪いですね。
設計ミスですね。
この写真は新しいサーモスタットを取り付けた写真です。
パイプを接続するのも困難です。2人でやっとの作業です。
最後にすべてを元通りに組み立てて、水を入れて、エア抜きして終わりです。
ちなみにエア抜きのボルトはサーモスタットについています。
組み立てるのは3時間くらいかかります。
サーモスタットの取外しから取り付けまで合計で7時間くらいかかります。

【所感】
この作業は非常に困難で時間がかかります。
また、時間をかけて作業しても水回りなのでエンジンをかけると、水漏れが発生すると
作業のやり直しのリスクもあります。幸い私の作業では水漏れもなく1回で終わりましたが
作業リスクもあります。この作業はプロに任せるのが無難です。
ちなみに、この作業をディーラーに任せるとかなりの工賃が発生すると思われます。
純正部品も高価です。

【ディーラー作業の場合の予測】
・純正サーモスタット:2万円
・ハーネス:5000円
・冷却水:5000円
・工賃:3万円
・その他パイプ交換をする場合あり・・なので合計は6万円以上です。

【町工場作業の場合の予測】
・純正サーモスタット:2万円
・ハーネス:5000円
・冷却水:3000円
・工賃:1.5万円
・その他パイプ交換をする場合あり・・なので合計は4万円以上ですね。

自分でやると8700円なのですが、この差をどう考えるか・・・